ヤン・ヴォー-ーォヴ・ンヤ

日曜日に「ヤン・ヴォー ーォヴ・ンヤ」展へ行ってきました。
このタイトル読みにくいなーと思っていたんですが、
読み方はヤン・ヴォーです。

後ろの「ーォヴ・ンヤ」は「ヤン・ヴォー」を反転したもので、
反転した文字が装飾のようになっています。

このタイトルもヤン・ヴォーが考えたんでしょうか?
展示会場の空間も彼自身が考えこだわり抜いたものだそう。
期待値が上がります。

さて、ここからは展示のネタバレです。
これから鑑賞される方はご注意。

全体として、不気味な作品が多い印象でした。
分断された木製のキリスト像はリモワのスーツケースに詰められ、
ジョニーウォーカーの木箱に納められた天使像は朽ちていました。

美術館の薄暗さと相まって、ちょっと怖い。

その他、煙草の箱などのレディ・メイド作品や、
手紙・写真も多く展示されていました。

今回の展示では、木造の小部屋がいくつか用意されており、
全面鏡張り(フォイルミラー)の部屋、ウォルナットの壁の部屋、手紙が展示された部屋、
この3つの部屋がありました。

私はこの中でも「全面鏡張りの部屋」が好きでした。
作品と鏡に映る自分、両方を見ることができ、
作品と対峙しているのか、はたまた作品と対峙している自分に意識が向いているのか、
ただの鏡張りの部屋なのに、なぜか不思議な気分になってしまいました。

更に、コカコーラの使用済みダンボールに金の絵の具で書かれた
《天の川銀河の闇の奥にある巨大なブラックホール》という作品が気になりました。
天井から吊るされたインスタレーションを見上げていると、それこそブラックホールに吸い込まれそうな気がします。

ヤン・ヴォーの作品は難解と言われており、
一見すると作品に見えないものも多くあります。
これをどのように見るか、それぞれの解釈があって面白いのでしょう。

アンドリュー・マークルというライターが以下のように解説しています。
「一見ごく普通な日用品をそのまま展示空間におき、観客の先入観に挑戦することでものの未知の語り口を語らせるような状況を作る。
(中略)
本当にそれと出会うときには、まずその平凡さに戸惑わされ、留まらせられるのだろう。なんだ、鞍が壁に掛かっているのだ。ただの鞍ではないか。では、なぜこんなところに?と思った瞬間、そのものが語り始めるのだ。」
(国立国際美術館ニュース より)

久しぶりに美術館に行って、感覚がクリアになってすっきりしたなー。
よい休日を過ごすことができました。