マドカホールにて開催中の「塩田千春展|永遠の糸」を観てきました。
昨年、東京の森美術館で開催された展示も記憶に新しく、
このスパンで、しかも大阪で塩田さんの展示が見られるのは嬉しい限りです。
(私は森美術館に行けなかったので、とても嬉しい)
複雑に絡まり合う赤い糸を見ていると、
血や血管を彷彿とさせ、生命や生きることについて
思いを巡らせる。
生きることを考えること、
それはつまり死ぬことを考えること、
でもある。
彼女の経歴も順を追って丁寧に読んでみました。
大好きだった絵を描く意味が分からなくなり、
インスタレーションのスタイルを確立していくまで。
そして、闘病生活の中での、抗がん剤や病室のベッドまで
作品として登場し、その当時の生と死と対峙しながら
制作していた様子が窺えます。
今回の展示では、子ども達の作品と組み合わせたり、
地域の方が見に来られたり、アートに精通していない人でも
アートに触れることができる、よいきっかけになっているような気がしました。
オルタネイティブな作家と思っていましたが、
根源的な「生きる」という部分では、誰しもがそうで、
特別なことではないんだよな、と思わされました。